KAI-YOUの新しい社長になりました

この度、KAI-YOUの新しい代表となりました米村です。こんにちは！

KAI-YOUはこれまで武田俊が代表をつとめていましたが、会社化して2年が経ち、第3期を迎えるにあたって、さらなる事業拡大や、あらためてKAI-YOUをどんな会社にしたいか、という話し合いを役員・社員を交えて行なった結果、僕が代表に就任することとなりました。

社長が変わる、ということで驚かれる方がいるかもしれないので、改めてKAI-YOUという会社が何を目指してるのか、どうして僕が社長になったのかを書いてみました。

KAI-YOUは、僕と武田と、もう一人の役員である新見が学生のころに立ち上げ、2011年に法人化した会社です。立ち上げの経緯としては、超ざっくり言うと、なんか世の中にむかついてたんだと思います。立ち上げ当初の2008年、僕らは大学3年生で、僕らはみんな文学部で、近現代の日本文学を先攻していて、小説や文芸評論や批評、あとはアニメなどが大好きで、長過ぎる中二心を豊かにくすぶらせていました。

よくベンチャー企業、特に学生起業などのエピソードを読んだり聞いたりすると、イケイケで飲み会とかでヒーローになったりするタイプや、「よりよい社会にしよう！」「木を植えよう！」といった意識がめちゃくちゃ高い感じのタイプや、いま流行りのノマドに象徴されるような、「自由な生き方」を求めたりするタイプの人などが多いと思います。

私たちはそういった生まれ持ったリア充的素質があるわけでも、公共のために高尚な理想をかかげているわけでもなく、決められたレールの上に乗る人生が嫌だ！とか、そういう感じでもなく、単に文学をやりすぎ、中二病をこじらせた結果からの暴走でした。周りの友人らがリクナビなどに登録し、スーツを着たりしている中で、「ポップとは何か」という命題を設定し、文学だけに留まらず、様々な作品や評論を引用しながら毎日議論にいそしんでいたのですから、さぞや痛い奴らだと思われていたことでしょう。だからこそ、ポップになりたいわけですが。

その成果でできあがったのが、『界遊001』から続く5冊＋αのインディーズ雑誌です。それらは文章系の自主制作雑誌の中では部数もはけ、一般の書店さんにも多く置いてもらい、読者からたくさんのフィードバックをいただきました。そして、いろんな仲間ができ、また多くの作家さんやクリエイターさんなど、『界遊』を通じて多くの繋がりが生まれていきました。

それらをつくっていく中で、メディア運営や編集といった視座も次第に培われていき、実際僕に関しては途中で出版社やSNSの会社に入社したりしています。また、丁度そのころ、秋葉原のMOGRAがいろんなメディアに取り上げられたり、電子書籍ムーヴメントが興ったり、ニコニコ動画のコンテンツがメジャー化したり、ネットレーベルが台頭したり、アルファツイッタラーと呼ばれる存在が情報環境に影響を及ぼしはじめたり、既存の価値観が転覆するような事例が多く発生しました。それらを比較的近くで見ていたことも、僕らの背を押していたのかもしれません。

そんなこんなしながら、これイケるんじゃね？という勢いで会社にしました。むかつく世の中をポップな世の中にできるんじゃないか、社会の隅っこで意味不明な議論を繰り広げているだけのこんな我々でもポップになれるんじゃないか、と。

この法人化について、最もラジカルに主張していたのが、実は僕です。なぜ法人化を強行したのか、その理由としては、他にやりたいことが全くなかったからです。KAI-YOUというチームやメディアがなければ、僕は毎日寝ているだけの人となってしまうから、どうにか武田を説得し、会社にしました。結果、運良く周りの人々に恵まれ、趨勢もあり、どんどん規模を拡大していきました。でも、そんな中で同時に失われていくものも多く、やりたいこともやれなくなったり、傷つけ傷つけられ合ったり、大事な仲間が辞めちゃったり、守りに入るケースも目立ってきた。正直、勢いが足りてないなとずっと思いながら経営に携わっていました。会社が2歳の誕生日を迎えるにあたって、節目ということで改めて話し合いの場を持ち（いうまでもなく「ポップとは何か」という議論です）、代表を交代するという劇的な変化を遂げ、KAI-YOUはリスタートします。まだ見ぬ最強の「ポップ」に辿り着きたい。そんな思いでいまは一杯です。

僕は、これまでKAI-YOUで表立って活動することがなかったので、あんまりキャラクター性がわからないと思いますが、これからちょくちょく小出ししていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたしますლ(╹◡╹ლ)

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