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KAI-YOU起業への道 〜設立、そして未来へ篇その3 最終回〜

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無事なんとか会社立ち上げまでこぎつけた前回エントリ。
アップした直後、「なんでキリの悪い7月4日に創設したの?」と友人に聞かれたのですが、これ本当はキリよく1日の予定だったんです。なぜそれがダメになったのか……それは1日の夜中1時くらいに、よりによってこんな大事な日に車に跳ねられたからなんですよね……。幸い結果的には無傷で生還したのですが、色々作業を仕切りなおした結果、設立が4日になってしまったのです。ただここまで来たら全部プラス思考ということで、「悪いことは会社設立前までに全部済ませたんだ!」という勢いで向かったのでした。


さてさて、今回は立ち上げ以降なにが必要になるかと、ぼくらが会社として何を目指していくのかについて書きたいと思います。今日が最終回!
その前にこれまでのエントリを読んでないよ、という方は下記からどうぞ!


KAI-YOU起業への道 〜決意前夜篇その1〜
http://d.hatena.ne.jp/KAI-YOU/20110711

KAI-YOU起業への道 〜決意前夜篇その2〜
http://d.hatena.ne.jp/KAI-YOU/20111027/1318693329

KAI-YOU起業への道 〜起業準備篇その1〜
http://d.hatena.ne.jp/KAI-YOU/20111227/1318693329

KAI-YOU起業への道 〜起業準備篇その2〜
http://d.hatena.ne.jp/KAI-YOU/20120310/1318693329

KAI-YOU起業への道 〜設立、そして未来へ篇その1〜
http://d.hatena.ne.jp/KAI-YOU/20120403/1318693329

KAI-YOU起業への道 〜設立、そして未来へ篇その2〜
http://d.hatena.ne.jp/KAI-YOU/20120416/1318693329



■立ち上げたけど、次はなにすんの?
「よっし、会社できた!」と思っても、実はこれで終わりではないのですね……。法務局での届けの後には、税務関係の書類を作らないといけません。「法人設立届出書」や「青色申告の承認申請書」、「法人(設立時)の事業概況書」などがそれにあたりますが、ぼくはもうこの辺りから、いかにラクするかばかり考えていたので、すべて税理士さんにおまかせしてしまいました。。。
自分でやってもよかったのですが、時間的な都合がやはりここにきて大きくなっていました。すでにスタートしている案件もあったので、仕方なしですね。


■税理士さんについて
税務関係の書類をおまかせしたのは、それ以上に税理士さんと顧問契約を結んだからというのが大きいです。縁あってご紹介いただいた税理士さんに、設立直後から相談に行っていたのですが、話を聞いているうちに「経理業務や決算っていうのは、もはや素人ひとりで勉強しながらじゃあ(時間的にも)なかなかきびしいぞ」と思いはじめたからです。

これまで経理業務を担当していたり、複式簿記に慣れていたり、あるいは簿記の資格を持っていたりするなら別でしょう。だけど、文学部日本文学科卒業、専門は近現代文学(無頼派)という、会社を経営し財務を管理するにはいささか無頼すぎる学歴のぼくには、あまりに遠い道のりに思えたので、いろいろと相談にのっていただきました。

顧問契約を結ぶ、と言うと、これも大それたことに聞こえますが、ようは「困ったときにいつでも相談できて、助けてくれる」と考えれば気がラクですし、安心できます。料金はまちまちですが、小さな会社にはそれ用のメニューが組まれていたりするので、まずは気軽に相談するのがいいでしょう。ネットで見ていてもキリがないので、ぼくは人から紹介してもらいました。


■会計ソフトを買う
放置してしまうと危険なのが、会計書類の作成です。なので税理士さん問題とあわせて、早期に解決したほうがいいでしょう。会計ソフトはたくさんありますが、顧問の税理士さんとソフトをあわせないとせっかくの顧問契約にムダがでてしまいます。うちでお願いしている先生は弥生会計がメインだったので、弥生会計を購入しました。
でもWindowsでしかオフィシャルではサポートされてません……。なのでぼくはMacBookProに仮想化ソフトを入れて、Windows7を稼働して使ってます。最初は専用のWindowsマシンを用意して使ってたのですが、なれたマシンでつける方がラクです。

http://www.amazon.co.jp/%E5%BC%A5%E7%94%9F-%E5%BC%A5%E7%94%9F%E4%BC%9A%E8%A8%88-12-%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%89/dp/B0062DEYI8/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1335192045&sr=8-1

ちなみにぼくは月次の決算書などは自分で作成しています。全部税理士さんにお任せ、というのも手だと思うのですが、分からないことを任せるというのがニガテなのと、なにより自分でお金の流れを体感しないとまずいと思ってのことです。最初はけっこう時間がかかりましたが、今は案外はやく作成できるようになりましたよ。少し前まで、ちょっとしたギャグとして「主な業務は弥生会計です!」と言ってきたんですが、だいぶ効率化できたので最近はそうでもないですw


■で、KAI-YOUっていまなにやってんの?
と、これは最近よく聞かれることなんですが、日々業務の幅が広がったり、新しいお話を頂いたり、自分たちのプロジェクトの方向性を定めたりといった状況なので、とっさに答えられないっていうことが多々ありました。それじゃあいかんだろう、ということで整理してみなさんにお伝えしたい! という気持ちとともに、改めて書いてみようと思います。

先のエントリでぼくは「好きだから何かを作る、ということから離れたぼくらは、はじめから企業理念だけを共有して、動いていたようなものだった」と書いていた。
そんなあらかじめ用意されていたような、理念とはなんだったろう。

それは過去エントリから抜粋すると

もっと簡単な話。面白いことがないなら自分で面白いことをすればいい。別にカウンターカルチャーを気どる必要とかないし、メジャーとサブの対立とか正直どうでもいいし。とにかく関係なく、そういうつまらない対立とか制約とか思い込みとかしがらみとかを越えた、面白いことがあってもいいじゃん?


だったり

そうやって『界遊』を作っていく中で、ぼくらが共有していたルールのようなものがある。それは
・できるだけ遠くに、より多くの人に届けられるものを作ること
・自分たちの趣味ではなく、その先にいる人(普段本を手に取らないような人)を意識して作ること
だ。


閉塞感を突破するために、世界と遊ぶように様々なジャンルやメディアと手を繋ぎながら、新しい風景や場の構築を目指すということ。そしてそれが出来る限り、風通しのよいものであるべきだと考えていること。



だった。

それらをひっくるめて言うと、「ポップ」なんだってことは、あまり外ではしてこなかったけれど、2008年の立ち上げ当初から内々では話しあっていたいたのでした。ぼくらが追求したい「ポップ」は単純な話で、こんなに多様化してしまった世の中だからこそ、前提を必要としないで多くの人々が、同時に楽しめるようなコンテンツや場、そしてそこで交わされる対話を有意義なものとして接続させていということ。
そして、それらを通して、多くのユーザーが時代の当事者として、世界それ自体と遊ぶように社会参加できるような環境を作りたい。
それがこれまで『界遊』という雑誌を作ってきた僕らが、法人組織として様々な仕事を通して行っていきたいことなんです。

そんな思いを持ちながらメディアを「編集」する立場として、どう作ることができるのか。
それはこれまでの、そしてこれからの活動を通して、みなさんにお見せしたいと思っています。
間が随分空いてしまった連続エントリでしたが、最後まで読んでいただいた皆様、ありがとうござます。
どうか今後とも、KAI-YOU, LLC.(合同会社カイユウ)をよろしくお願い致します。


KAI-YOU代表
武田俊